2022年度6月号 主題「探ってみる」
探しなさい。そうすれば見出します。
マタイ7:7
今月の聖句は「求めなさい。そうすれば与えられます。探しなさい。そうすれば見出します。たたきなさい。そうすれば開かれます。だれでも、求める者は受け、探す者は見出し、たたく者には開かれます。」(マタイ7:7-8)の一節です。この勧めは、神は私たちを愛しておられ、私たちの最善を知っておられ、私たちのために最善をしてくださるという真理に基づいています。勿論、探せば、何でも見出せるという単純な教えではありません。しかし、自由に、安心して探しなさいという、驚くほどオープンな祈りへの招きです。そして、この招きは私たちを愛しておられる神が必ず「良いもの」を与えてくださるという(ルカ11:11-13)、神との信頼関係への招きなのです。 私たちは、この社会の中や日々の生活の中で、探しても見出せないという厳しい状況や、最善と思っていても実は分からないという困難に直面することがあります。私たちを愛しておられる神は必ず「良いもの」を与えてくださるというご自身との信頼関係へ招いています。私たちが探す通りのものが与えられるのではないかもしれません。神が与えられたものが私たちの最善とも、その時は分からないかもしれません。しかし、それが「良いものだった!」と気づかされた時には神に感謝を捧げたいのです。園児たちにも、神を信頼して祈り求めることの大切さや、友達や自然との関わりの中で神からの良いものを「探ってみる」経験を沢山してほしいなと願っています。私たちも神の愛を知り、子どもが興味を広げて様々なことを「探ってみる」ように手助けしていきたいですね。
川井信雄
関東も梅雨入り間近。恵みの雨ではありますが、子ども達にとっては外で遊ぶことができなくなる、少し大変な季節かもしれません。ご家庭でも「家の中でバタバタしないで!」と叫びたくなることもあるかもしれませんね。けれどこんな時こそ「晴耕雨読」自然に逆らわず、悠々とその時を楽しみたいものですね。 子ども達の読書と言えば先日こんなことがありました。空豆がたくさん獲れたので園に持ってきました。空豆の皮むきをしていると、大きなさやの中は独特のワタでフワフワ。その布団の中で眠るように収まっている豆たち。皮むきしながらあの物語『そらまめくんのベッド』の話になりました。するとある男の子が「そらまめくん~。朝ですよ~起きなさい~」と声をかけながら次々に皮をむき始めました。実際に触ってみたそらまめくんのフワフワのベッドとあの物語がピッタリつながったのでしょう。物語の世界を通して実際の空豆に語り掛ける姿は何ともかわいらしく、豊かな時間でした。物語の世界は物語として純粋に楽しむこともできますが、どこかで自分の生活や遊びに繋がり、実際の生活を彩り豊かにしてくれるのです。外に出ることが難しいこの時期、子ども達と小さな絵本、お家の人が語る昔語りを心の中に溜め込む絶好のチャンスかもしれませんね。いつかその物語が子ども達の体験と結びつき幸せなひと時と、心に刻み込まれた知識となっていくことでしょう。もちろん、本ばかりは無理でしょうから気温が高い日の雨の日は、雨のお散歩で雨を存分に楽しむのも良いかもしれません。
大谷真理子