2021年度2月号 主題「わかちあって」

その家に入るときは、平安を祈るあいさつをしなさい。

マタイ10:12

 今月の聖句はイエス様が弟子たちを宣教に派遣した時に伝えた言葉です(マタイ10:1)。イエス様は、弟子たちが訪れた先々で滞在させてもらえる家に入る時に、平安を祈るあいさつをするように命じました。旧約聖書の「平安」は「シャローム」というヘブル語です。「シャローム」は「何かがない状態」ではなく、その大前提として「何かがある状態」を意味します。つまり、単に戦争や争いがない状態ではなく、神と人との関係に穏やかさがあり、人と人との関係にも神の愛に満たされた穏やかさがある状態を示します。
 更には、イエス様の平安の挨拶は、単なる慣習的な挨拶ではなく、イエス様の降臨によって神の国が近づいたからこそ(9:35)、それを受けいれる家には実際にイエス様の平安がもたらされ、その反対にそれを受けいれない家からはイエス様の平安が弟子たちのもとに返るようにという祝福の祈りなのです(13)。なぜなら、弟子たちを受けいれることは、弟子たちを送ったイエス様を受けいれることであり、イエス様を受けいれることは、イエス様をこの世へ送った神様を受けいれることだからです。
 園児たちも、イエス様の平安を受けながら、神様からそれぞれが与えられている賜物を認め合い、家族やお友だちのために祈り、遊びの中で共に喜びの経験を重ねるなど、めぐみ幼稚園での日々を「わかちあって」いけるように私たちも支えていきたいですね。コロナの急拡大や様々な課題の中で、私たち自身も平安を必要としているかもしれません。イエス様の平安を受けながら生活しましょう。

川井信雄


 「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と言われるほど日々の流れが速く感じる3学期。どうして?と考えると、私に限ってかもしれませんが、この時期は子ども達とやってみたいこと、経験してもらいたいことがいっぱいでいろいろとやっているうちに気が付くと卒園式前になっているからです。この時期の子ども達は、本当に活気があり、たくましく育っています。「こんな力がついたな」「こんな力があったんだ!」と発見し嬉しくなるのもこの時期です。それは子ども達同士もそうですね。
 10月から始まった『チームの日』ですが、先日は3回目でした。今回は年長さんが考えた企画を小さい人に伝えながら、次回のチームの日に向けて準備を始める日でした。年長さんが考えたことを真剣な顔で聞き頷く人、小さい人を気遣って「怖いと思う人にはこれはやめておこう」と考える年長さん。年末のクッキー作りでは年中さんが、一生懸命な年少さんに触れて「ちゅうりっぷ、賢かったよ~」と声を上げていたそうです。つい先日の年中の宇宙船作り。手伝ってくれる年長さんに「ゆりぐみさんは何でもわかってるんだね」と感嘆していたようでした。お互いに素敵なところ、かっこいいところ、しっかりしているところを、クラスを超えて認め合う姿があります。特に小さい人たちは憧れをより具体的に思い描いて次への準備にエンジンをかけ始めているようです。大人は次のステップに向かって「大丈夫かしら?」と不安に思うことも多い日々ではありますが、めぐみの子ども達の素敵なところ探しをして過ごしてみませんか?温かで穏やかない気持ちになれますよ。

大谷真理子