2021年度6月号 主題「やってみたい」

草花がどのようにして育つのか、よく考えなさい。

ルカ12:27

 今月の聖句は、「山上の垂訓」と呼ばれているイエスさまの説教の一節です。当時「草花」はどちらも特別に価値あるものとは思われていない存在でした。しかし、草花を見る時に、神様が養ってくださることを知ることができます。草花は働きもせず、紡ぎもしません。しかし、とても綺麗に咲くのです。それは神さまが草花も養われるように天地万物をデザインし、創造して下さったからです。草花を養う自然界の見事な調和に気づかされる時、本当に驚かされます。しかし、イエスさまはもっと大切なことを教えられました。それは、神さまにとって私たちは草花や鳥よりももっと価値があり、神さまはそれら以上に私たちに良くしてくださるということです(24、28)。だから、イエスさまは、「何を食べたらよいか、何を飲んだらよいかと、心配するのをやめ、気をもむのをやめなさい。…これらのものがあなたがたに必要であることは、あなたがたの父が知っておられます。むしろ、あなたがたは御国を求めなさい。そうすれば、これらのものはそれに加えて与えられます。」と、天の父なる神さまを求めるように教えたのです(29-31)。
 6月は季節の変わり目です。園児たちも自然の中で様々な草花や生き物に触れる機会があります。それらの経験を通して、自然の不思議と共に、神さまが愛してくださっていることを「心にとめて」もらえればと願っています。私たちも思い煩うことがあるでしょう。草花や鳥を見ながら、神さまの愛をぜひ「心にとめて」みましょう。神さまが私たちを養ってくださることを信頼するなら、平安を得ることができるでしょう。 新年度が始まり、園児たちも新しい環境でそれぞれに不安を持っているかもしれません。「安心して行きなさい」と語ってくださるイエス様の言葉に励まされて歩んで行って欲しいと願っています。私たちも不安の中で生きる時があります。イエス様を求めるなら、イエス様は私たちと出会ってくださいます(ヤコブ4:8)。イエス様にある平安のうちに歩みましょう。

川井信雄


 今年は季節の進みが早いのか、園庭ではもう桑の実やジューンベリーが、園舎裏ではビワの実がたわわになって、子ども達を喜ばせています。ちゅうりっぷさんは『ここには美味しい実がある!』と覚えたので、あちこちの先生に声を掛けて「とって~」「食べようか?」と春の味覚を楽しんでいます。幼稚園の素敵なものは私のもの!先生は誰でも応えてくれる・・・そんな安心を得たからこそと喜んでいます。さくら組、ちゅうりっぷ組ではごっこ遊びが大盛り上がりです。泥棒、警察、海ごっこにお家ごっことイメージの中で遊びます。この『○○ごっこ』子ども達の遊びの定番です。きっと子どもだった時皆さんも楽しんだのではないでしょうか?『○○ごっこ』の中には子どもが力をつけていく仕掛けがたくさんあります。大人の世界を再現し体験することで、広い世界を覗いています。空想の世界を作り、紡いでいくことは子どもが自分の人生を紡いでいく力に繋がります。遊びの中で必要なものを作り、整えていくことで生活に必要な力を磨きます。時には生活の中で疲れた心を、役の中で開放したり、癒やされたりし、セラピーとしての役割も果たします。友達と思いが合ったり、合わなかったりする中で自分を知り相手を知っていく人間関係の土台が培われていきます。「何だか賑やかにワイワイやっているわ」「楽しいかもしれないけれど、大丈夫?」と思うこともあるかもしれませんが、安心して下さい。そして目を凝らして見てください。最大限の力を注いで学んでいる子ども達に出会えるはずです。保育参観、楽しみですね。

大谷真理子