2022年度4月号 主題「はじめの一歩」

私の助けは主から来る。天地を造られたお方から。

詩編121:2

ご入園・ご進級おめでとうございます!この巻頭言では聖書のみ言葉を紹介させて頂きます。今月の聖句の前には、「私は山に向かって目を上げる。私の助けは、どこから来るのか。」とあります(詩篇121:1)。この詩は、イスラエルの民がエルサレムの都詣へ行く途上で歌ったものと考えられます。エルサレムの神殿はシオン山の上にありました。「山」とは直訳では「山々」です。それが何であるかは、シオン山にある神殿、シオン山そのもの、シオン山のまわりにある山々と様々な解釈があります。それがなんであったにしても、私たちにとっては、人生の旅路そのもの、人生で立ちはだかる試練、目指したい目標などを象徴していると言えるでしょう。山々を見上げる時に、圧倒されるのか、それでも安心できるのかは、何に目を留めるかで決まります。山々だけを見るなら圧倒されるでしょう。しかし、山々を治めている神を仰ぎ見るなら安心を得るでしょう。詩人は、山々を造られ治めている神を仰ぎ見て、信仰を告白しました。「私の助けは主から来る。天地を造られたお方から!」

いよいよ新年度が始まりました。皆様と共に幼稚園生活を始めることを楽しみにしておりました。私たちの社会は変化し続けています。私たちも園児たちもこの一年で様々な経験をすることでしょう。そのような時、山々を見上げるだけなら、圧倒されてしまうかもしれません。しかし、山々を造られ治めている神を仰ぎ見るなら、圧倒されても安心して歩むことができるでしょう。神を信頼して新年度の「はじめの一歩」を共に踏み出しましょう。一年間、どうぞよろしくお願い致します。                

川井信雄


ご入園、ご進級おめでとうございます。それぞれのご家庭、この日を心待ちにしていらしたことと思います。初めての幼稚園、新しいクラスでの幼稚園、それぞれにワクワク、ドキドキのスタートかもしれません。特にお家の方々は節目のたびに子どもの成長を実感し喜びと安堵を覚えるとともに、新しい子どもの日々への心配もあるかもしれません。めぐみ幼稚園ではそのお家の方々の思いにも寄り添いながら、ご一緒に子ども達の毎日を見守っていきたいと願っています。どうぞ、どんなことでも分かち合いながら歩む子育ての友を得たと思って、ゆったりとした気持ちでめぐみライフをスタートしていただけたらと思っています。

 これから、春の園庭に子ども達の泣き笑いの声が響きます。園のブランコはしばらく桜吹雪がきれいです。最近知ったのですが「ブランコ」は俳句の世界では春の季語だそうです。どういういわれか詳しくはわかりませんが、幼稚園の春を思うと「まさに!」という思いです。子ども達に人気のブランコ。年長になった喜びに晴れやかにビュンビュン漕いで小さい人に見せるゆり組。(もうこげるんだ)とばかりに安心の場所としてブランコに座るさくら組。お家の人を思い涙しながら、保育者の膝の上に乗ったままゆれるブランコを感じ、じっと外を見つめるちゅうりっぷ組。子ども達のたくさんの思いを乗せて揺れるブランコは春の季語にピッタリ!と思うのです。それに、新入園の子ども達の揺れる思いも表現しているかのようです。子どもも大人も揺れる思いを大切にしながら幼稚園生活を始めましょう。そのままでいいのです! 

                                                                                       大谷真理子