2024年度9月号 主題「のびのびと」

主にあって喜びなさい。

                                                          ピリピ4:4

今月の聖句は、「喜びの手紙」とも呼ばれる使徒パウロの手紙の一節です。当時、この手紙の宛先人であったピリピの教会の人々は苦闘の中にいました。教会の内では不満や不和、教会の外では迫害があったのです。そのような状況にいた人々に対して、パウロは「主にあって喜びなさい」と勧めました。この手紙が書かれた時、パウロがイエス様を宣教したために牢獄に捕えられていたことを考えると、驚きの勧めです。なぜ苦難の中でも「喜ぶ」ことができるのでしょうか?「主にあって」とは、「主イエスとの関係の中で、交わりの中で」を意味します。聖書が教えている喜びとは、状況や感情で左右される一時的な喜びのことではなく、イエス様との交わりにある永遠の喜びのことです。イエス様との交わりそのものを喜びなさい、主イエスご自身を喜びとしなさい。それがパウロの勧めです。それは信仰の選び取りなのです。 いよいよ2学期が始まりました。2学期も園児たちは先生たちやお友達たちとの遊びを通して、様々な経験をすることでしょう。それらの中には、喜びもあれば、悲しみもあるかもしれませんが、「イエス様がいつも共にいてくれる!」と喜びを与えられて、「のびのび」と歩んでほしいと願っています。それは園児たちだけに限ることではありません。私たちも様々な経験をするでしょう。しかし、イエス様との交わりの中に喜びを得るなら、それは様々な状況における感情の束縛から私たちを解放し、私たちにとって生きる力となるでしょう。それは信仰による選び取りなのです。2学期もよろしくお願い致します。

川井 信雄


夏の間もゆったりとした保育が守られていること感謝しています。ご家庭でも夏らしい日々を楽しまれていることでしょう。ただ、この夏は東北での大雨、日向灘での地震、伴う巨大地震注意の発令などで、どのご家庭も今まで以上に災害について考えられたことと思います。幼稚園も日頃の備えと行動指針を確認し、いざという時に備えています。それに加え、この時に考えたいことは、目に見えない備えです。

一つは、子ども達の土台である、安心できる大人の存在が確かなものであることです。ご家庭ではご両親でしょうし、園では保育者です。ママといれば安心。パパの側なら眠れる。困った時には先生の所へ…。そんな当たり前の関係が毎日積み重なっていることがいざという時の避難のしやすさに繋がりますし、何より大人も子どもも心の安定を取り戻しやすくなるでしょう。子ども達と災害の話になった時には、ギュッと抱きしめて「一緒だから大丈夫」と伝えたいですね。次に考えたいのは、不便な生活の中でも楽しみを見つける備えです。最近ではスマホなどで楽しむことが増え、電子機器に頼りがちかもしれません。けれど、緊急時それらが使えるとは限りません。そんな時でも子ども達が誰かと視線を交わしほほ笑むことができる遊びが力を発揮します。「せっせっせ~のよいよいよい」で始まるような歌遊び。広告での折り紙、タオル人形でのおままごとなど。物がなくても楽しめる経験を持っている子どもは、遊びの中で癒され回復していくことでしょう。そして一緒に楽しむ大人も少なからず癒されるはずです。お風呂の中で、ちょっとスマホを置いて…小さな遊びを楽しんでいきましょう。

何かと心騒ぐ日々ですが、命を守る行動とともに「一人じゃない」という実感が子ども達に刻み込まれる生活を大切にしていきましょう。

大谷 真理子

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