2023年度1月号 主題「やってみたい」

わたしはぶどうの木、あなたがたは枝です。

                                                      ヨハネ15:5

十字架に架かられる前夜、イエス様はぶどうの木の譬えを通して弟子たちに教えました。この譬えでは、父なる神が「農夫」、イエス様が「まことのぶどうの木」、弟子たちは実を結ぶ「枝」です。枝は実を結ぶためにどんな努力をしなければならないのでしょうか?2つの重要な要素があります。①「ぶどうの木」は枝が実を結ぶために栄養を送ります。この世には「ぶどうの木」となるものがある中で、イエス様はご自身が「まことのぶどうの木」であると教えました。②「農夫」は枝一本一本を愛し、枝が実を豊かに結ぶように心込めて手入れします。父なる神は私たち一人一人を愛し、私たちが実を豊かに結ぶように支えてくれます。つまり、枝である私たちがなすべきことは、まことのぶどうの木であるイエス様につながっていることです。実の一つである愛も、人の必死の努力によるのではありません。人は愛に欠け、人の愛には限界があります。しかし、私たちは神の愛をイエスにあって知るからこそ、イエスの愛にとどまることで、人々を愛する力を得ることができるのです(ヨハネ15:9)。 幼稚園ではイエス様の誕生を共にお祝いします。それは、イエス様の誕生に神の愛が表されているからです。神に愛されているという安心感は、「やってみたい」という力につながります。新年には幼稚園で伝統的な正月の遊びに関心を持ったり、先生やお友だちと新しい遊びに取り組んだり、様々な実を結ぶでしょう。これからも神の愛のうちにサポートしていきたいと願っています。私たちもクリスマスの恵みを身近に感じながら共に歩みましょう。

川井信雄


冬はクリスマスや年末年始と何かと華やぐ季節です。子ども達も寒さや日の短さだけでなく、暮らしの変化からも移り変わる季節を感じることでしょう。大人にとっては華やいで楽しいと同時に、忙しかったり、少し煩わしかったりする気持ちも湧く季節かもしれませんね。けれど、この時期に子ども達が経験できることは本当に沢山あると思います。年始に向けての片付けに掃除、お料理、お出かけの準備など、子ども達と一緒にすることで、家族で一つのことに向かう一体感を感じるでしょう。もちろん作業する中で暮らしの技(わざ)にも触れることができるでしょう。紐結び、雑巾絞り、お膳立て…小さな文化の継承です。久々に会う方々とクリスマスや新年の挨拶を大人が交わしている様子も子ども達はじっと見ています。私が小さい頃はお正月には大勢の人が集まりましたし、純日本風のお正月を過ごしていましたから、大人たちが正座で向かい合い手をついて新年の挨拶をしていた様子を見ていました。小さい頃は「挨拶しなさい」と言われてもモジモジしていた記憶がありますが、ある程度大きくなった頃のお正月、大人と同じように挨拶することが何だか誇らしいように思えて、一生懸命同じようにしていました。小さい時はできなくても(こうやってやるんだ)(これが大人なんだ)という姿を子ども達は目と心に焼き付けているものです。どうぞ、この冬休み、ご家族で楽しいひと時をお過ごしください。そして、ちょっと子どもと一緒に暮らし作り、子どもの目を意識して過ごしてみてはいかがでしょうか?大人も何だか誇らしい気持ちになれますよ。どうぞ、よい年末年始をお過ごしください。

大谷真理子