2023年度8月号 主題「 祈り合う 」

わたしは雲の中に、わたしの虹を立てる。

創世記9:13

今月の聖句は、昔、神がノアという人物に語られた言葉の一つです。天地万物が創造された時、神は全ての被造物を見て、「それは非常に良かった」と思われました(創世記1:31)。しかしその後、地上に人の悪が増大したことをご覧になり(6:5)、神は心を痛め、洪水によって地を滅ぼすことを決意しました。ただし、神と共に歩んでいたノアと彼の家族、すべての生き物の中からそれぞれ二匹ずつは、箱舟で助かることができるようになりました。約一年後、地上から水が引いた後、箱舟から出てきて、ノアたちは箱舟を降り、最初に神に礼拝を捧げました。その時、神は、「すべての肉なるものが、再び、大洪水の大水によって断ち切られることはない。大洪水が再び起こって地を滅ぼすようなことはない。」と人との間に契約を立てました(9:11)。また、その契約のしるしとして、「わたしは雲の中に、わたしの虹を立てる」と虹をかけたのです(9:13)。この契約において、神は、人々が悪をしないなどの条件を何も付けずに、恵みによって一方的に永遠にご自身のうちで誓約しました。究極的には、神はすべての肉なるものが救われるように、恵みによって、御子イエス・キリストにあって、一方的に永遠に新しい契約を立ててくださいました。イエスはこの世の罪の身代わりとなって十字架で死にましたが、三日目に甦りました。それはイエスを信じる者が罪を赦されて、神と共に永遠に生きるためです。今日でも神は私たちをこの契約へと招いて下さっています。祈りながら歩みましょう。

川井 信雄