2024年度1月号 主題「じっくりと」
受けるよりも与えるほうが幸いである。
使徒20:35
今月の聖句は、使徒パウロがエペソの町にある教会を去る時に、彼らに語ったメッセージの一節です。教会の人々はこれまでのようにパウロに寄り頼むことはできなくなります。しかし、これからも神は共にいてくださり、彼らがパウロを通して受けてきた神の御言葉も残ります。パウロは、「主イエスご自身が...言われた」と言って、自分たちよりも弱い人を、特に、彼らの生活の必要において具体的に顧みるように勧めました。実は、イエスのこの御言葉は福音書のどこにも記されていません。しかし、その本質はイエスの多くの教えに表わされています。それを実践する時、労苦が伴うこともあるかもしれません。しかし、「受けるよりも与えるほうが幸いである」なのです。神もそれを具体的に表して下さいました。「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」(ヨハネ3:16)。 幼子は生まれてからしばらくは「受ける」だけですが、成長と共に「与える」に喜びを感じるようになります。子どもは親を喜ばせたい一心でプレゼントします。子どものその思いは親を笑顔にします。私たちの社会で発信されているメッセージの多くは「与えるよりも受けるほうが幸いである」なのではないでしょうか?毎日「与えまくる」必要はありません。しかし、神が子どもたちをも通して語って下さっているように、「受けるよりも与えるほうが幸いである」と、互いに「じっくりと」関わっていきたいですね。今年もありがとうございました。来年も宜しくお願い致します。
川井 信雄
3学期になるとどのクラスでも溌剌とした子ども達の顔が溢れます。ここまでの生活で幼稚園を自分の場と感じ安心し、クラスに馴染み自分の居場所を確かなものにしてきたからこそと思います。特に3学期はお友達との時間が何よりも楽しく、大切になる時期です。不思議なものでどの学年でも年齢なりにそうなのです。
ちゅうりっぷさんは「おんなじ~」「○○ごっこしようね」と笑顔を交わして笑い合いながら先生の元を離れて遊びに出ていきます。さくらさんは「こうしようと思ったのに!」「しょうがないな~じゃあそれでもいいよ」と自分たちで答えを探し暮らすようになっていき、先生が思う以上の力を発揮し始めます。ゆりさんは「チームの人集まれ~!」「作戦たてよう」と力を合わせていく自信に満ちた表情があり、時に「大人は入らないで!」と子どもの世界を作り上げます。 子ども達が生き生きと関わって遊び、楽しんでいる姿を見ると本当に安心しますし、(人と生活することは楽しい、嬉しい)と感じて生活することは何よりの財産だと改めて思います。この感覚を持ち続けてこそ、本当の意味でのコミュニケーション力が育まれていくのです。では子ども達の視線の先にいる私達大人はどうでしょう?素直な心で周りの人に関われているだろうか…と思わされます。笑顔を交わし、意見を調整し、力を合わせていくことを(楽しい、嬉しい)と感じているでしょうか。どちらかと言えば少し煩わしく感じてしまうかもしれません。子ども達が関りを深めていくこの時期、大人の生き生きとした関わり合いを目に焼き付けてあげたいものです。きっと子ども達の財産がより豊かになるはずです。
大谷 真理子