2024年度8月号 主題「平和を祈る」

今月の聖句はしばしば「黄金律」と呼ばれるイエスの教えです(マタイ7:12)。他の宗教でも黄金律的な教えはありますが、「自分がOOをしてほしくなければ、他人にもOOをしてはいけません」というように、否定的に表現されていることが多いそうです。イエスの黄金律の教えは、「自分がOOしてほしいように、他人にもOOしなさい」というように、肯定的に表現されています。それは、神の愛が黄金律の教えの原動力となっているからです。イエスは、神との関係について教えた後に、ここで他者との関係について教えています。つまり、神があなたたちを愛し、ケアしてくれていることを覚えて、あなたたちも他人を愛し、ケアしなさいということです。この教えが律法の全体的な教えの精神を表しています。そこで、使徒パウロも「律法全体は、『あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい』という一つのことばで全うされるのです」と言いました(ガラテヤ5:14)。 特に8月は「平和を祈る」時なのではないでしょうか。今日も世界各地で戦争や争いが起こり、続いています。聖書が教えている平和とは、単に戦争が無い状態のことではなく、神の愛が人々に満ちている状態のことを意味します。自分が「人からしてもらいたいことは何でも」という人の愛だけでは、どうしても自己中心差が残って限界があり、完全ではありません。しかし、神の愛は限界がなく、完全です。神の愛による平和が世界にあるように祈り、神の愛が私たち自身に注がれていることを覚え、互いに尊重し合い、労り合う、そんな夏になると素晴らしいですね。  

川井信雄

前の記事

8月の園庭開放

次の記事

9月の園庭開放